若手研究者と一般市民との対話の機会をつくり、若い人の理系ばなれの歯止めに微力ながらお役に立ちたいと思っております。

これまでの活動

第7回「自然に潜む数字の謎」

神崎 素樹 先生(京都大学大学院人間・環境学研究科)に、花弁の数、松ぼっくり、パインナップルの模様に、フィナボッチ数列が隠されていることをお話し頂きました。日ごろついつい、生物を見ると、数えたくなりますね。マジックは、種明かしをしてもらっても、よくできていると感嘆です。消費税率からインディジョーンズ並みの宝のありかの推測まで、フィナボッチ数列や黄金比率の話は、尽きず、面白いです。 (研究テーマ) なぜ単純な関節運動でさえ複数の筋群の参加が必要なのか?という素朴な疑問から、協働筋の機能的意義について神経生理学的・生体工学的視点から解明しようとしています。我々は、何気なく二足立位を行っていますが、理論上大変困難な作業です。また、計算上30分立位を維持することは不可能です。では、ヒトの二足立位姿勢はどのような制御則で実現されているのか?という疑問に基づき、ヒトの立位姿勢のバランス制御則を追求しています。

第7回サイエンスカフェ高槻
2014/5/24

第6回「鳥インフルエンザのヒト感染の仕組みと気をつけること」

新矢 恭子(神戸大学 医学部 准教授)先生のお話お楽しみいただけましたでしょうか。
たくさんのイラストと動画で、わかりやすく、インフルエンザのモヤモヤと不安が解消しました。通常の生活と過労に気をつけておけば、それほど、心配しなくていいことも分かりました。ただ、いつ変異が起こり、新種が登場するかわからないので、そのメカニズムを知識として知っておくことも、よかったですね。伝言ゲームでは、久々に、頭の体操になったのではないでしょうか。どのチームも、思った以上によく伝わっていました。(もともとの言葉は、意味不明 笑)

第6回サイエンスカフェ高槻
2013/11/2

第5回「ナノの世界から原子をつないで機能をつくる」

京都大学大学院理学研究科の依光英樹先生から、化学の楽しさ、難しさをわかりやすくお話しいただきました。周期律表を使っての化学合成の考え方を学びました。防臭剤が結合すれば、青い輝く蛍光物質に変換、不思議でしたね。そして、ノーベル賞を受賞したカップリング反応を実際に実験していただきました。これには、一同、びっくり!!そんなに身近な反応とは思いませんでした。「化学は物質の科学」、豊かな社会をつくるために新しい機能材料を世に送り続けます。多くのノーベル化学賞を受賞している日本の研究者、これからもご活躍を願っております。
http://www.kuchem.kyoto-u.ac.jp/organization/member/yori.html(研究テーマ)これまでにない全く新しい“芳香族”化合物を、最新の有機化学的手法を駆使して合成しています。ポルフィリンと呼ばれる芳香族化合物をベースに、これまでの常識を覆すような“超”多量体や、異常とまで言える領域に吸収特性をもつ縮環多量体など。

2013/5/18

京都大学生態学センター 准教授 大園亨司さんにお話ししていただきました。南極と言っても広く、様々な環境があり、美しい自然と生態系がそのまま残っている地球の大切な場所であることを改めて知ることができました。
(研究テーマ)菌類の生態や多様性や機能的な役割がまだよくわかっていない南極の極寒地や熱帯・亜熱帯林を主なフィールドとして、生物多様性に認められるパターン、その創出・維持メカニズム、菌類間あるいは植物・動物との生物間相互作用、そして多様性の持つ機能を明らかにするための研究に取り組んでいます。
http://www.ecology.kyoto-u.ac.jp/~tosono/

第4回サイエンス・カフェ高槻
2012/11/18

第3回「植物と昆虫の巧妙な駆け引きを解く」

京都大学生態学センター 准教授 有村源一郎さんにお話ししていただきました。昆虫と植物の知恵比べ、お互い、相互依存で、引き分けでしょうか。香りの成分ビーズの組み合わせの実験で、青りんごの香りができました。
(研究テーマ)植物の香りが仲介する植物と昆虫、植物同士のコミュニケーションの背景には、厳しい自然選択に生き残った生き物たちの絶妙な知恵の結晶があります。そのメカニズムを紐解くには、まさにゲノムから生態系までの幅広い視野が必要です。 私どもは特に、植物と昆虫の相互作用について、分子生物学と生態学の視野から、「植物の遺伝子発現制御」「香り」「植物の誘導防衛メカニズム」「生物多様性」などをキーワードに研究を行っています。

2012/5/19

第2回「生き物の時間を語る~ウキクサの時計から見えること~」

京都大学理学研究科 准教授 小山 時隆さんにお話ししていただきました。シャーレの中のいろんなウキクサの観察ができました。ウキクサの葉が同調して光る動画は、神秘的でした。
(研究テーマ)植物はほぼ一日周期の概日時計を持ち、昼夜の周期的環境変化に適応しています。一つ一つの細胞が時計(概日時計)をもち、組織・個体で統合的に働いていると予想されていますが、その理解は進んでいません。私たちは、ユニークなモデル植物であるウキクサを材料に、生物発光系を使って細胞毎の概日リズムを観察する手法を開発し、植物個体中の複数の細胞のリズムを同時に測定することで、概日振動子間に働く相互作用の理解を目指します。

第2回サイエンスカフェ高槻
2011/11/5

第1回「学習や感情の起源とは?線虫の脳の働き」

大阪大学理学研究科 准教授 木村 幸太郎さんにお話しして頂きました。顕微鏡で線虫の動きが観察できました。線虫にも「鬱病」があるらしいとのことで、びっくりです。
(研究テーマ)脳が1つの情報処理装置として働く、すなわち時々刻々と変化する入力(刺激)に対して適切に出力を行うためのルールには、不明な点がたくさん残されています。私は、神経細胞がたった302個しかない線虫C. elegansという動物の「脳」を研究対象として、好きな匂いや嫌いな匂いという刺激情報が処理されていく過程を光学的に測定・解析し、脳の働きの新たな基本ルールを明らかにする事を目指します。

第1回サイエンスカフェ高槻
2011/5/15